

■ 欠損金の繰戻し還付復活?
来年度の与党税制改正大綱が決定、公表されました。
この中で、適用停止となっていた「欠損金の繰戻し還付制度」が復活することとなる模様です。
そもそも、法人税はその事業年度の所得金額を課税標準とするのが原則ですが、前年赤字、当期黒字といった法人はその黒字年度のみを捉えて課税されたのではたまらないし、担税力の問題もあるので、前年赤字を繰越し当年黒字に充当して申告するというのが一般的です(但し青色申告法人に限られます)この制度は「欠損金の繰越控除」と言われ、「先につくった赤字を後の黒字に埋める」制度です。
では逆の「先の黒字を後につくった赤字で埋められる制度はないの?」と考えますよね。
これが「欠損金の繰戻し還付」というものです。昔から制度自体はありましたが、一定の法人を除きしばらく適用停止となっていました。
大綱では「平成21年2月1日以後終了年度に生じた欠損金」を適用対象としていますから、最も数の多い3月末決算法人も平成21年3月期申告分より適用となります。前期までは堅調で納税もしていたが、当期はこの100年に一度といわれる不況下で欠損を余儀なくされる法人も多々あると思います。そんな際はこの制度の利用を検討する必要があると思います。但し、現在はあくまで自民党が出した大綱という段階ですから決定ではありませんのでご注意ください。
蛇足ですがひとつだけ気にしているのは、現在の「繰戻し還付制度」の条文には「税務署長は還付請求書の提出があった場合には必要な事項について調査をし、その調査をしたところにより還付を行う」といったものがあります。すなわち、法律上は納税者がこの制度を利用すると、税務署側は調査しなければならないこととなります。どういう調査になるのか定かではありませんが理論上はそのようになっています。私見ですが、この繰戻し還付請求は結構多くなると思いますので署側で調査しきれるのかという疑問はありますが・・・


