【 2009年6月アーカイブ 】
■ 国道406号線の旅
長野市から白馬へ向かう国道406号線という「酷道」があります。道路の状態は所々本当に厳しいものがありますが、知る人ぞ知る絶景ポイントがあります。
まず、長野市内を出発して鬼無里方面に向かいますが、その途中で裾花川という川にかかっている「裾花大橋」という橋があります。川面からは結構な高さになっていて、降りてみると結構怖いものがあります。橋の上に立っていたらトラックが通過しましたが、その際橋が地震のように揺れるのでこれまた恐怖増大です。
で、鬼無里地区を通過してどんどん山中に入っていきます。車がすれ違いできるかどうか というくらいの狭い道をひた走り、ついに絶景ポイントにたどり着きます。
トンネルを抜けると・・・
というより、トンネルぬける直前の景色が絶景なんです。トンネルの出口いっぱいに広がるアルプスの風景は見事としか言いようがありません。で、トンネルを抜けると
と、ご覧のような絶景が見渡せます。
そのまま山に近づいていくと・・・
さらに雄大なアルプスの姿と長野オリンピック時のジャンプ競技会場となったジャンプ台が見れます。
白馬村には日帰り温泉施設がたくさんあり、アルプスの景色を眺められる露天風呂もあるのでこれまた素敵です。
といった約4時間の車の旅はいかがでしょうか?
■ これぞ民営化の成果~脱お役所的思考~
岩手で起きた内陸地震から約1年が経ちました。この日のことは鮮明に覚えています。両親と日光旅行を予定していた日でした。
当日朝、私は当時住んでいた都内から、両親は長野から出発し大宮駅で待ち合わせて大宮発東武日光駅行きの特急電車に乗ることになっていました。ところが、地震が発生。私は時間どおり大宮駅に着きましたが両親の乗ったあさま号は大幅に遅れてしまい、結局大宮発の特急電車には間に合いませんでした。
両親が大宮駅の新幹線改札に着いた時には、遅延証明待ちの長蛇の列。これを待っていたのでは旅行を中止せざるを得ないため、駅員に話し、後日遅れた証明をするためあさまの特急券を渡さずに改札を通過、普通電車を乗り継ぎ、なんとか東武日光駅に到着することができました。(こういうときは何らかの証明のため切符類は渡さない方が良いようです。良いか悪いかは微妙ですが・・・)
で、後日。JR池袋駅の窓口で大宮からの特急券の払戻しを請求したところ、両親の分は列車の遅れにより乗り継ぎができなかったのだから払戻しするが、私の分は遅れによる乗継不能ではないから払い戻しできないと言われました。で、窓口の人に「家族旅行でこんな場合、あなたは乗継とか不慣れな両親を置いて自分だけ先に電車に乗りますか?」と尋ねたところ、お客様相談室へ行ってくれと言われ、同じことを相談室の駅員さんに話しました。
この相談室の駅員さんは事情をよく理解してくれて、なんとかならないか と駅の助役?(駅長の次に偉い人)に直接掛け合ってくれまして、その後助役さんが直接私のところにきて「お客様の言う通りです。こんな場合は私だってそうします。ルールでは確かにお返しできないですが、道理としてお返しするのが当然ですよね。」といってその場で切符の払戻しをしてくれました。
JRは民営化してかなり経ちますが、日本でたしか2番目に乗降客の多い駅のNO2がお役所的な発想でなく、顧客重視の思考をされているところに民営化の成果を感じました。
郵政は混沌としていますが、後世に良い影響が出るように政治家の方々には御尽力頂きたいと思います。
■ まさか
昨日、NOAHの三沢社長が亡くなりました。
あまりの突然さと衝撃で今日日曜日を過ごしました。ご冥福を心からお祈りいたします。
ちょうど昨日の夜は昔東口にあった格闘技居酒屋に勤めていたN君が現在働いている店で、昔からの格闘技仲間と飲みながら楽しい時間を過ごしていました。
三沢社長はN君が東口閉店後自分で格闘技バーを開店する際、花を贈ってくれていました。クールで無口な方に一見見えますが、とても優しく温かい心の持ち主だと思っていました。
また社長と現役選手を兼務するというのは想像を絶するハードさなのだと思います。地上波中継が打ち切られることになっていて、選手としても大変な上に社長としてどうこの危機を乗り越えるかが三沢社長の肩にのしかかっていたものと思われます。仕事柄、「経営者三沢社長」という一面でも見てしまいますが、それはそれは大きな重圧だったことでしょう。切なくなります。
長野でNOAHの試合があるときは観に行っていましたが、これから三沢社長の試合が見れないと思うと残念でなりません。
鶴田さん、アンディフグが亡くなり、また橋本選手が亡くなってまだ日も浅く、小橋選手や西村選手も癌と戦ってきました。強い男の象徴である格闘家が若くしてこの世を去るのは格闘技ファンとしては耐え難いものがあります。体には十分気をつけてほしいものです。
■ カーネギーの墓碑
鋼鉄王とよばれたアンドリューカーネギー。その墓碑にはこのように記されているそうです。
「ここに自分より優れた人を集めるすべを知っていた男が眠る」
つまり、組織を成長させるためには一人の人間の力では無理であって、有能な人間を多く集め、その能力をいかんなく発揮できるステージを与え、その人間の能力を最大限に発揮させることがリーダーの務めである ということと解釈してます。
グーグルの創業社長2名は株主総会にはほとんど参加しないそうです。両氏は技術革新に全力を傾けることが仕事であると認識しており、別のCEOが会社を代表して株主総会に参加しているそうです。
CEOや社長がなんでも一人ですべてを抱え込む というスタイルではダメということなんですね。
■ ニューノーマル
昨日の日経新聞に3月に行われた消費と貯蓄に関する全米アンケートの結果と解説が掲載されていました。
「収入をどのくらい貯蓄に回すか?」という質問に対しての回答として「14%」という結果が出たそうです。日本では14%という数字はあまり驚きのないものかも知れませんが、アメリカでは従来この質問に対する回答は「0%」だったそうです。
また、「支出を抑えるのはいつまでか?」の質問に対し、向こう2~3年との回答が37%、向こう4~5年との回答が18%、合計55%が中期的に支出を抑える意識でいるそうです。
この意識の変化をどう捉えるか。「今までこうだったからこれからも同じだ」と思う発想はとても危険であり、この発想の顛末は今回のGMが物語っていると思います。意識の変化を敏感に捉え、その新しい常識~ニューノーマル~へ発想を転換しないと生き残れない時代であり、経営者のみならず従業員もいかに発想を転換できるかが企業の行く末を大きく左右するものと考えます。